スウェーデン・REC Indovent AB社(以下 REC社)製、RECシリーズの新製品「RECOM(レッコム)2」の販売を開始いたしました。

コンパクト住宅を考慮した「RECOM2」

REC社は「1991年に世界初のパッシブハウスであるドイツの共同住宅への採用やスウェーデンで初めての無暖房住宅にも採用」された実績を持つ換気機器製造会社です。戸建住宅に対して今までの海外製熱交換換気機器では性能として過剰風量であることが多い事例を考慮し、RECOM2は高性能で省エネ性に優れたECモーターを搭載し、最大風量140㎥/h(30坪前後まで)と適量になっています。これは近年販売好調なコンパクト住宅にも最適なパワーバランスで最高級の室内空気環境を、よりリーズナブルな価格で実現します。

2020年以降高性能住宅が当然となる建築環境のもと、人口の減少に伴いより小家族化が進み世帯数の人数が減っている理由から、コンパクト住宅が増加してゆくことを睨みRECOM2のような小型高性能換気機器の需要増加を見込んでいます。

コンパクトサイズ・“花粉+PM2.5”カット・長期使用可能

これまではコンパクトな住宅に輸入型の熱交換機器を設置するためには、スペース的な難しさや費用などの問題で諦めざるを得ないことが多かったと言われています。今回のRECOM2は、既存の熱交換機器のように天上付の機械ゆえのメンテナンスやフィルター交換の際の不便さに対して、メンテナンスのしやすさと合わせてサイズ的に今まで設置できなかった空間にも設置できるようになるため、選択肢が広がり、より採用しやすくなりました。

さらにRECOM2では、他の上位機種と同様にF7クラス(EU規格の最上位ランク)の外気吸気側フィルターを備えているため、花粉やPM2.5などの屋内侵入を防ぎます。また、室内から機器に戻る還気側にもG4クラス(既存の一般的な外気吸入側)フィルターを採用することで、屋外で衣服などに付着した花粉等も集塵し、室内に戻る空気もキレイにします。そのため、各部屋に空気清浄器を設置しなくても本器だけで家一軒の空気清浄が可能となります(他シリーズにはF9クラス/煙草煙レベル対応フィルターもあります)。あわせて熱交換効率も他の上位機種とほぼ同等の最大98%のため、室内温度を冷暖房機に依存する割合を抑えることが可能です。

配管はスパイラルダクトなどを採用することで配管内の清潔さを保つことができるうえ、圧力損失が軽減され、予定風量をより少ないファン風量で確保できます。国内の一般的な配管で使われるジャバラ式ダクトに比べ、ダクト内の汚れの滞留を防ぐことができるものを採用するなど、より長く使っていただくために、国土交通省「住宅・建築関連先導技術開発」の実験住宅で検証した3年間の経験を配管や設計にも生かしています。

またオプションで住宅では珍しい、夏場不快な湿度を取り除いたり、冬場温風を送ることを手助けしたりする冷温水コイルも用意しています(詳しくこちら)。

なぜ選ばれるのか、「体験機会」創出のために特別価格で提供

資産価値としての住宅建築を進める団体「北欧の住まい」(国内工務店と共に良質な省エネ住まい創りを狙う/随時募集中)を展開している当社は、この分野で指導的立場にある教授の「北海道で進む高断熱・高気密をより強化し、技術推進すべきである」という考えに賛同。同教授などの後押しを受け、健康で快適な住空間の提供を進め、海外でこの換気がなぜ長年選ばれ利用されているのかを体験していただく機会を増やすことを目的とし、2018年8月末までの注文について本体特別価格36万円(税抜/通常販売価格48万円)で提供いたします。

要望に応じて、配管図面の作成や換気量計算書の作成、施工店の紹介などと合わせ、簡単で確実な気密測定器と風量測定器を販売し、測定も行います。当社ではRECOM2より換気風量の多い壁掛け型コンパクトタイプのRECOM4(最大風量300m3/h)や、据え置き型高性能フィルター装備のRT-400、さらに最高級仕様BLUE4(氷点下30度でもノンストップで稼動する)の4機種のラインナップを揃え、ニーズや環境に対応していきます。

2020年に向かい、「良い住まい」を目指す

2020年の「改正省エネ基準制度の義務化」に向かい、日本各地の気候に合わせたパッシブハウスを提案しているNPO法人PHIJP会員である当社では、建物がより進化するための技術の向上と快適な住宅の証明をこの団体と共に行っていきます。この団体では、設計段階で各部材や部材の取り付け方法・手順まで検証することで良質な省エネ化住宅を創り、冬は元より夏の快適な住宅環境を目指し、高耐久性も合わせて進めていきます。また、設計された図面を確認し、断熱材・ドアや窓サッシなどの性能を確認することで建築コストのみ上がることを抑えながらベストチューニングを提案し、それぞれの体感の違いを考慮して検査も行います。気密の検査や換気量の実測定は当然であり、当社では気密性能や温熱環境の「見える化」が必要と提言しています。

現在、「良い住まい」をデータで実証することはほとんど行われていません。そのため、換気量計算値を実証するための風量測定や、気密測定と温熱環境測定は重要な役割を持ちます。それらに対応する各種測定器(スウェーデン/SWEMA社、アメリカ/Retrotec社、etc)を扱うことで当社は「室内環境の専門家」として測定の重要性を広めていきます。

RECOM2仕様 顕熱交換型第1種熱交換換気機器

本体サイズ W:600 x H:580 x D:330mm
定格消費電力 51w
本体重量 34kg
熱交換効率 最大98%
熱交換器タイプ 対交流型(カウンターフロー)
熱交換器の材質 ポリスチレン
外気吸入側フィルター F7(EU規格による)
屋内環気側フィルター G4(EU規格による)
風量 50~140m3/h
プレヒーター 標準装備

第1種顕熱交換型換気システムとは

現在、日本で一般的なのは自然給気強制排気タイプの第3種換気ですが、第1種換気とはファンモーターを給気にも排気にも備えた強制給排気のことである。また屋外の空気と屋内の空気を「熱交換」することで外気温を室温に近づけてから各室に給気するために冷暖房負荷を軽減することができます。

外気を建物の中に入れる時に花粉など汚染物質を防ぐには高い集塵性能の外気吸気フィルターが必要ですが、性能が高くなればなるほどフィルターが抵抗となってしまうため、自然吸気口で高性能フィルターを設置することは難しく、そのため第3種換気採用の場合には屋内に空気清浄機を別途必要とすることが多いです。

また、人間が服などに付着させた花粉やホコリなどを屋内に持ち込むこともあるため、吸気フィルターだけでは花粉やホコリなどの滞留は防ぎきれず、この面でも強制給排にはメリットがあるとされます。さらに自然吸気の場合は屋外の風など自然環境に換気風量が大きく影響されるので換気不足の場所ができる場合があり、これが建物の各所に空気の澱みを生み出し花粉やホコリなどの溜まり場を作ることになりますが、強制給気排気は建物全体に一定の気流を生み出し、澱んだ空間をなくすので、家中が綺麗な空気になるとされています。